🌿 今日の一節
古者(こしゃ)、言(げん)をこれ出(い)ださざるは、躬(み)の逮(およ)ばざるを恥(は)じてなり。※里仁第四(二二)から一部抜粋
──昔の人が言葉を[軽々しく]口にしなかったのは、
まず自分がちゃんと実践できていないのに口にすることを、恥ずかしいと思っていたからだ。
言うは易し、行うは難し
この言葉、どこかで聞いたような気がしませんか?
たとえば:
- 「人に優しくしよう」って言うけど、自分はできてる?
- 「続けることが大事」って言うけど、三日坊主の自分が言っていい?
──そう。言うのはカンタン。でも、やってみると意外と難しい。
だから昔の人は、行動がともなっていないうちは、あえて語らなかったのですね。
「自分でやってみた人」の言葉は、なぜか伝わる
不思議なことに、同じ言葉でも、
実際にやってる人の言葉はすごく響く。
たとえば…
- 仕事で失敗して乗り越えた人の「大丈夫」は、ほんとに心に刺さる。
- 子育て中の人の「毎日たいへんだけど、たのしいよ」は、説得力がある。
つまり、行動が言葉を裏づけるってことなんです。
「できていない自分」にも意味がある
でも、じゃあ「自分はまだ言う資格ないな…」って黙ってるべきか?
そうとも限りません。
大事なのは、
「まだできてない。でも今日だけはやろう」
という姿勢。
むしろその不完全さが、人の共感を呼ぶこともあります。
だから、
- まずやってみる
- できたことを言葉にする
- やってみてから、また語る
このサイクルを回していくことが、自分の言葉に力を宿すのだと思います。
実践とセットで語ろう
この論語の一節は、
「語るなら、行動をともなわせよう」と言っているのだと思います。
つまり──
「まずやってから語れ。それがいちばん伝わる方法だよ」
昔の人の静かな強さが、今にも響いてきます。
🪶 あとがき
「これは良いよ」って誰かに伝えたくなるとき、
まず自分がちょっとだけやってみよう。
その一歩を、陰ながら応援しています。
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